KTD師匠のコメント。
改めて、原発をどう考えますか?
「今、スマートフォンを利用してますが、そのテクノロジーの凄さには、感嘆します。
さて、そんな現代において、原子力による発電が、最高最適な手段であるとは、どう考えても素直に納得できないんです。
原子力発電は、今までの電力会社や国が投資した発電送電施設、設備に対して、経済的なメリットがあり、現在の発送電体制と原子力政策を維持することを前提にした場合のみ、最も優位性があるのだと思います。
そこには、燃料廃棄物処理や事故時のコストは、想定されていません。
しかし、莫大な補償をするためには、最もランニングコストの少ない原子力発電をしなければならない矛盾。
今日明日にも、震度9の地震があっても、別に不思議はないんですが、想定しない事象は、発生可能性がないことになってしまう思考は、先の大戦で学び、改めるべき教訓として上がるよう、日本の官僚制の特性です。
同じ敗戦国のドイツの原子力政策形成と好対照なのを見ても、日本は、「決められない政治」ではなく、「学ばない政治」なんだと思いました。
このあたりは、前にご紹介した「失敗の本質」を参照いただくと、よくご理解頂けると思います。
原子力発電を継続する理由は、一つに財界が儲かるから、二つに、核兵器に活用できる原料や技術を合法的に確保しておきたいから、に尽きると思います。
問題は、その二つの理由と、国民のメリットとを秤にかけて、どちらが重いかを判断し、選択していくことが政治なのですが、そこの前段階で思考停止してしまうことに危機を感じますね。
現状を前提にすれば、原子力発電を継続するという選択肢しか出てきません。
あとは、割合の問題ですので、課題を
矮小化して、割合の問題にのみ誘導しようとする流れがあります。
なぜ、前提を見直し、変えていくことに能力を使わないのか、経済に引きづられない政治主導の出番じゃないでしょうか。
今まで、発電の方法などにユーザーの意向なんか、全く聴取したことなく、いつの間にか原子力発電の割合を高めてきておいて、今更国民の声でもないでしょうが、仮に聴いても、その通りにする気がないなら、聴かない方が良いような気がしますけど。
原子力発電は、やらないに限ります。
電気が足らないのか、余ってるのかも、作ってる側からのみの情報だから、あてになりませんが、電力が足らなきゃ困るのは、買う国民ではなく、売る電力会社でなければおかしいわけで、そうなれば、電力会社が営利企業ならば、真剣に考えますよ。」